ウィリアム・モリス『MERSETTER』新作プレゼンテーション ウィリアムモリス正規販売店のブライト
2019年 07月 16日
ウィリアム・モリスの次女
メイ・モリス。
モリス商会の有力メンバーで父モリスの助手として働き、
刺繍やそのデザインの腕は、
そんな彼女の才能をもっと世の中に伝えたい!と
メイのデザインや刺繍のアーカイブにスポットをあてた
タイトルはスコットランドにある
前半はメイ・モリスの生涯について
Morris&Co.の特別顧問Michael Parry氏(マイケル・パリー)より
詳しくお話いただきました。
彼女の大きな転換期は1876年。
姉のジェーンがてんかんの発作を起こし、
両親が姉にかかりきりになり一人で過ごす時間が増え、
刺繍やアートの腕を伸ばしていきます。
アクセサリーのデザインもしていました。
やがて1881〜83年デザイン学校で刺繍を学び才能が開花。
1883年「ハニーサックル」を初デザインし
父との絆も強くなっていきました。
1896年まで務めます 。
経営の1つの柱になる程、重要な存在に成長し、
1890年に刺繍のキットを発売、
1893年にはニードルワークの本も出版するなど
活躍しました。
モリス商会を退社。
退社してからは、学校で刺繍の講師をしたり、
アーツ・アンド・クラフツ運動でアメリカまで講演に行ったりと
フリーランスで活動します。
そこで今までの多くの文献をまとめます。
そこで初めて日本にモリスが知られることとなるのです。
1923年、引退。
私生活の方は、昼ドラ(朝ドラではない)になりそうな
今の常識ではビックリなエピソードもありましたが、
結婚し(後に離婚)いつか子供が生まれた時のためにと
キルトに刺繍していたこと、
そしてそれは彼女が亡くなるまで外に出されることは
なかったというエピソードはちょっと切なくなりました。
ウィリアム・モリスの家系は100年程で
途絶えてしまいましたが、
こうして現在もデザインが引き継がれ、
多くの人々の生活に喜びを与えてくれていることに
素晴らしさを感じます。
モリスの人気柄『フルーツ』からインスピレーション。
マナトレーディングの社員さんたちの中で人気No. 1のデザイン。
壁紙と同柄の生地です。
どんなテイストのお部屋でも合わせやすそうです。
『Wilhelmina Weave』
『Brophy Trellis 』
Brophyというデザイナーによる天井紙を元に
メイオリジナルデザインの一つからトレリスの構造を作り直して
花と葉を追加し、他のモリスの生地や壁紙とも合わせやすく
リデザインされたもの。
こちらも同柄の生地があります。
『Brophy Embroidery』
北欧スタイルのインテリアにも合いそうですね。
『Wilhelmina』
こちらも2つのモリスの刺繍デザインを
組み合わせてリデザインされたようです。
色んな種類の植物たちがプリントされています。
ふわっとした柔らかな色使いも合わさってフェミニンな印象ですね。
優しい気持ちになれそうです。
『Double bough』
キラキラしたビーズが貼られていて、それが光に反射し
ほんのり表情をもたらします。
どれも使いやすそうな5色展開です。
コレクションタイトルにもなっている
『Melsetter』
メイが1893年に父親のために作った刺繍入りのベッド飾りを元に
新しくMelsetter Houseのめに描いたデザイン。
壁紙バージョンは140cm×3mのパネル柄。
『Melsetter』
壁紙と同じタイトルですが少しデザインが違っています。
生地のアップ。
鳥さんの顔がモリスのに比べて優しくて可愛いです。
『Seasons by May』
メイのもっとも有名なデザインのひとつ。
これ全部刺繍です。
当時はこれを手作業で全て刺してたことを思うと
気が遠くなりそうでひれ伏したくなります。
わりと大柄な生地です。
『Wilhelmina』
タイル状のリピートなので
切り取ってアートのようなポイント使いにも
できそうです。
ウィリアム・モリスなデザインだけれども
固さがなく柔らかなデザインやお色なので
ぜひリラックスしたい空間にオススメしたいコレクションでした。